同和鉱業片上鉄道は、1991年(平成3年)6月に廃止された、岡山県のローカル私鉄です
片上鉄道の歴史
片上鉄道とは?
同和(どうわ)鉱業片上鉄道線は、備前市と久米郡柵原町(くめぐんやなはらちょう)
(現在の美咲町)を結んでいた、路線総延長33.8km、17駅を有する民営鉄道です。
1919(大正8)年、当時の片上町の有志が片上軽便鉄道の建設を計画します。
それに片上町と柵原鉱山を所有していた藤田組(後の同和鉱業)が協力し、
片上鉄道株式会社が創立されたことが、片上鉄道の始まりです。
保存車両一覧
- DD13-551
- キハ303
- キハ312
- キハ702
- ホハフ2003
- ホハフ2004
- ホハフ3002
- トム519
- トラ814
- トラ840
- ワフ102
- ワム1807
保存車両の紹介
機関車
・ 自重 55.00t
・ 最大寸法 13600mm
旧国鉄の入換用機関車を本線重量貨物用に設計変更して昭和40年7月日本車両で製造されました。
旧国鉄のDD13とは、運転台の構造やインタークーラー付過給器を装備している点などが大きく異なっています。
蒸気機関車に代わって、鉱石列車や客車列車を牽いていました。
551-556(554は欠番)の5両が在籍していました。
552は片上で保存。556は小坂鉄道で現在も活躍しています。
気動車
・ 自重 22.70t
・ 最大寸法 16600mm
昭和9年に川崎車輌で製造されました。
旧国鉄最初の量産型内燃動車(キハ41071)です。昭和27年10月片上鉄道に入線しました。昭和31年ディーゼル化、昭和42年液体変速機化されるまで、ギヤチェンジしながら走っていました。現在、走行可能な唯一の旧国鉄キハ04型です。同型車に301・302・305がいました。
・ 自重 23.10t
・ 最大寸法 16000mm
昭和28年に宇都宮車輌で新製された、片上鉄道オリジナルの車両です。
戦後新造された、わが国では希有なガソリン動車でしたが、昭和31年8月新潟鐵工所にてディーゼル化されています。前面の大きな2枚窓と張り上げ屋根が特徴です。同型車に331がいました。
キハ07
・ 自重 — t
・ 最大寸法 — mm
昭和11年に川崎車輌で製造された、国鉄の量産型大型気動車、
キハ07形(キハ075)です。
客貨分離の目的で昭和42年に国鉄から購入。20mの大きな車体に3つの扉を持ち、ラッシュ時には輸送力を発揮しました。
特徴ある、正面6枚窓の美しい流線形。その洗練された姿は多くの鉄道ファンを魅了します。原型を保った07形は、全国的に見ても現存が2両しかなく、
たいへん貴重なものです。
客車
・ 自重 22.5t
・ 最大寸法 17680mm
共に昭和25年6月にナニワ工機で旧国鉄戦災車の台枠と台車を利用して新製されました。
一端に車掌室があります。通勤通学輸送のほかイベント列車などにも活躍しました。他にあまり例のないオープンデッキの車両です。2001-2005の5両がいました。
・ 自重 31.3t
・ 最大寸法 20000mm
昭和22年8月日本車両で製造された旧国鉄オハ351227です。昭和56年8月入線しました。洗面所と便所を撤去し、車掌室が設けられました。車内は懐かしいニス塗です。同型の3001は和気郡佐伯町役場に保存されています。
貨車
・ 自重 6.86t
・ 最大寸法 6363mm
汽車会社の岡山工場で昭和24年に製造された、経歴の珍しい貨車。硫化鉄鉱を積載していました。側板中央付近に側板がたわむのを防ぐために、鉄棒をひっかける穴が開いています。
・ 自重 7.10t
・ 最大寸法 6400mm
昭和37年帝国車輌で製造された、18トン積み無蓋車の最終増備グループです。ちなみに、無蓋車の同和鉱業片上鉄道の表記は片側(吉ヶ原駅においては駅舎の反対側)にしかありませんでした。
・ 自重 8.90t
・ 最大寸法 7830mm
昭和22年日本車輌で製造された、旧国鉄ワフ22006です。昭和51年3月入線、両デッキ式に改造され、老朽化したニフ(木造客車改造の車掌車)に替わり鉱石列車などに連結されて活躍しましたが、昭和61年の緩急者連結廃止後は片上駅に留置されていました。
お問合せ
柵原ふれあい鉱山公園 柵原鉱山資料館
〒708-1523 岡山県久米郡美咲町吉ヶ原394-2
TEL 0868-62-7155
FAX 0868-62-7156












